借金問題・破産

多重債務救済の法的手段

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多重債務者救済の選択肢としては、1.任意整理、2.特定調停申し立て、3.破産申告、4.個人民事再生申立の方法があります。

任意整理、特定調停、個人民事再生手続に共通しているのは、月々の返済額を減額して、個人が支払える範囲内での返済を可能とする点です。

これに対して収入がない人や、この方法によって減額しても支払う能力がない人は、破産・免責手続をとることになります。特定調停、個人民事再生、破産はいずれも裁判所における手続きです。

破産か任意整理かの目安

破産申立か任意整理かの一応の目安として、毎月の手取り収入の4分の1の額で、3年から4年の間に残債務を返済できるかどうかに重点を置いています。それ以上の金額で長期にわたると、人間らしい生活が成り立ちにくいからです。ここでいう残債務とは、業者がいう残債務額ではなく、次に述べる方法で減額した残債額のことを指しています。

支払額減額の方法

金銭消費貸借契約の利息に関し、改正前利息制限法第1条では、元本10万円未満は年20%、10万円以上100万円未満は年18%、100万円以上は年15%の利息を上限とし、それを超える利息の約定は無効としています。ところが消費者金融を利用するほとんどの人は利息制限法を超える金利で融通を受けています。利息制限法では無効な超過部分であっても、年29.2%を越えなければ罰則がないため、法定の利息と約定の利息に開きが出てくるのです。

任意整理や特定調停では、利息の超過支払分を元金に充当するため、過去の取引経過に基づいて金利の低い利息制限法の金利に引き直して計算を行います。すると長年支払いを続けてきた人ほど元金が目に見えて減額され、場合によっては債務が消滅していたり、それを知らないで支払っている状態(過払い)となっているケースが出てきます。任意整理や特定調停では、この再計算により減額された残債額を原則として将来利息をつけずに36回から48回に分割して支払う和解(調停)を行うことになります。

個人民事再生による救済

個人民事再生手続が平成13年4月1日から施行されたことから、多重債務救済の選択肢が加わりました。この手続を簡単に言えば、一般債務の5分の1の額(ただし最低金100万円)を3年間(最長5年間)分割して支払うことによって、残りの債務を免責する制度です(小規模個人再生の場合)。

個人民事再生は、一般債務の減額と併せて住宅ローンの支払方法を変更しマイホームを維持したい人、破産による資格喪失を受けたくない人、破産免責を受けられそうにない人などに有効な方法です。

多重債務者を食い物にする悪質業者にご注意

最近では多重債務者を食い物にした別の形での消費者被害が寄せられるようになってきました。高パーセンテージの紹介手数料を騙し取る紹介屋、量販店からクレジットカードで購入させたパソコンなどを低額で買い取る買取屋、ヤミ金という違法高金利業者など。破産免責を受けていても「架空請求」の葉書が送られてくることもあります。

これらの悪質業者に共通しているのは、葉書に090の携帯電話以外に手がかりとなる住所や氏名が記載されていないことです。決して「強制執行」「職場や親戚縁者への直接取立」という過激な言葉に負けて電話連絡をしてはいけません。

ひとりで悩んでいないで相談を

金融庁事務取引ガイドラインでは、取り立てにあたり威圧行為や私生活・業務の平穏を害する行為を禁止しています。また、弁護士の受任通知、調停・破産などの裁判手続にした通知を受けた場合、直接的な請求をすることも禁止されています。そこで支払いが困難に陥ったときは、上記の各手続を取ることによって平穏な生活を取り戻すことが可能となるのです。

危ないなと思ったら、消費生活センターや弁護士会の法律相談に行くことをお勧めします。年金生活者や生活保護を受けている方、収入が少ない方は、法テラスによる援助(立替)によって弁護士に依頼することができます。専門家に相談することによって、苦しかった返済地獄から早く立ち直り、人間らしい暮らしを取り戻すことが大事です。

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