賠償金額決定の基準

tatemono_18.jpg

賠償金の算出方法には、拠って立つ基準があります。保険会社が最初に皆さまに提示するのは、最も低い基準での提案をしているケースが多いのです。

損害賠償算定には、以下のそれぞれの算定基準があります。

1 自賠責保険
2 任意保険
3 裁判

① 自賠責保険

自賠責保険は、車を所有する全ての運転手が加入する必要がある保険による基準になります。自賠責保険はあくまで交通事故被害者の最低補償を目的として作られた保険であるので、自賠責保険の適用は人身事故のみになります。また上限があり、そのため賠償額を計算する際に自賠責保険の基準を使うと、低額の賠償金額になりがちです(但し、一定の過失相殺がなされないので、メリットがあるケースもあります)。

② 任意保険

任意保険とは自賠責保険とは異なり義務はありませんが、多くの自動車はいざという事故に備えて加入しています。任意保険は物損事故にも対応が可能です。任意保険の基準で賠償金額を算出すると、一般的に自賠責保険よりも高額の損害賠償額となりますが、それでも保険会社が提示する金額は裁判基準に比較して低額に設定されています。

③ 裁判

裁判では、裁判所と弁護士会が過去の判例を踏まえて作成した基準(いわゆる「赤い本」)をベースに、妥当な損害額を算定していきます。裁判基準で賠償金額を算出した場合、ほとんどの場合において、裁判外での保険会社の提示額よりも高額になります。裁判所の判断まで行けば、和解の場合でも確実に支払われる可能性が高まります(任意保険加入の場合)。

私たち弁護士は、保険会社との交渉、裁判を通じて、裁判基準を用いています。

適正な賠償金を得るためにも、交通事故に遭われたら、まず交通事故の専門家である弁護士にご相談されることをお勧めします。

「賠償金額決定の基準」の関連記事はこちら

ご相談の流れはこちらご相談の流れはこちら