盛岡西ロータリークラブ会長コラム(23年7月~24年6月)

第24回例会 会長あいさつ「過去の教訓を活かそう」(2024年1月11日)

今年から再び盛岡西ロータリークラブの会長となりました。 会長挨拶をホームぺージでもご紹介いたします。

新年、おめでとうございます。
昨年最後の第23回例会は、12月21日にベルヴィ・ロビナテラスで年忘れ家族会を行いました。盛岡農業高等学校と会員の皆さんが持ち込んだ品々のオークションの売上は、金6万円を超えたそうです。ご協力ありがとうございました。

元日に能登半島を中心とした地震により甚大な災害が発生しました。
翌日2日には、羽田空港において、日航機と海上保安庁機が衝突炎上し、5名の命が失われました。2日は私の誕生日で、孫二人も交えて誕生日祝いをしてもらいました。事故は、その後に発生しました。正月はテレビニュースばかり見ていました。

能登半島では、地形が変形し、道路はあちこちに亀裂が走り、いまだ孤立して援助の手が十分に行き渡っていない地域が多数あります。倒壊家屋の下敷きとなった死者数も連日増え、行方不明者も増えています。年末年始を故郷で過ごそうと帰省した人たちも犠牲になっています。そして、せっかく避難できても、災害関連死といわれる死亡者が出ています。テレビニュースで見る避難所は、まだ段ボールでの仕切りはなく、水もない生活を強いられています。
過去の災害関連死では、東日本大震災では3794人、熊本地震(2016年)では地震による直接の被害者50人を上回る218人となっています。そのうち約8割以上が70歳以上の人でした。

災害関連死は、およそ8割の人が3か月以内に亡くなっています。その直接の原因は、肺炎、気管支炎、脳卒中が全体の6割ですが、背景原因は、東日本大震災では、避難所などにおける生活の肉体的・精神的疲労が最も多く、避難所などへの移動中の肉体的・精神的疲労が続きます。熊本地震では、地震のショック、余震への恐怖による肉体的・精神的負担が多かったようです。また熊本地震では自宅での死亡者が4割弱いたそうです。
このことから、災害関連死を防ぐために、何を学び、どう対策していくかが見えてきます。私たちも経験したことですが、避難所での法律相談に応じようと体育館内にずかずかと入っていきました。今思えば人の家に土足で入り込み、長時間うろつくのに等しい行為でした。プライバシーのない被災者の肉体的・精神的疲労を助長する行為になります。避難者には、1日でも早く、集団的な避難所を離れて、これまでの生活と変わらない生活環境を整えてやることが肝心です。金沢市などのロータリアンで被害がなかった人は、自宅の空いている部屋を提供し、被災者家族やお子さんを受け入れることはできないでしょうか。温泉旅館は非日常的な施設なので長続きできないと思います。

2日の羽田空港での事故は、あってはならない事故として、教訓を活かせてこなかったことが指摘されています。滑走路に誤って侵入することはよくあることだという証言があります。それにも拘わらず、あらゆる対策により、衝突事故は滅多に起こってきませんでした。「失敗の科学」というベストセラー本があります。航空業界は、医療や司法分野と比較して、失敗から学習する組織とされています。
今回の事故では、海保機が指示に従わなかったのではないかとか、管制官から見えなかった等のヒューマンエラーの問題が言われていますが、航空ではヒューマンエラーが重なっても、それを上回る対策が2重3重に施されていなければならないとされています。例えば、機材がいまどこにいるかというGPS発信、それを受けて、誤侵入を示すサインが出るという装置です。今回、海保機や空港にそのような装置があったのかどうか、本来の管轄である国土交通省の責任の方こそ追及されるべきであると思います。

暗い話が続いたので、いいトピックスも一つ紹介させて下さい。

この色紙の書をご覧になってください。「徳不孤」と書いてあります。この句には後に続く「必有隣」という言葉があり、「子曰く、徳は弧(こ)ならず、必ず隣あり」という孔子の論語になります。意味は、「徳のある人は決して孤立することはない。いつの日か、またどこかで必ず理解し、共鳴する人が現れてくる。」ということから、信念をもって正しいと思ったことを断じて行わんとする章句です。

実は、この書は日弁連の小林元治会長から、誕生日祝いとして頂きました。小林会長は、われわれ副会長全員に、誕生祝として鉢植えのお花を贈ってきます。副会長の任期は1年間、会長は2年の任期があり、あと3か月弱で任期を終えます。私たちの任期は終わっているのに、前副会長へのプレゼントが続いているのです。
私たちも、会長の心遣いのお返しに、1月3日の会長の誕生祝に熊野の筆セットを昨年中に贈りました。私は会長に、もし今回も私の誕生祝があるのであれば、その筆による揮毫(きごう)をお願いしました。能登地震対策本部の立上げなど急務の間を縫って、会長の座右の銘の言葉が揮毫されたこの色紙を頂いたことになります。まさに、感謝と共に頭が下がります。

これで新年最初の会長挨拶を終わります。

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