盛岡西ロータリークラブ会長コラム(23年7月~24年6月)

第16回例会 会長あいさつ「後藤新平顕彰会創立20周年祝賀会に参加して」(2023年10月26日)

今年から再び盛岡西ロータリークラブの会長となりました。 会長挨拶をホームぺージでもご紹介いたします。

本日は、仙台ロータリークラブから加藤雄彦(たけひこ)ガバナーノミニーがいらっしゃっています。またゲストスピーカーとして、盛岡南ロータリークラブの目時孝彦会長に来ていただきました。お二人ともありがとうございます。加藤様は、慶應義塾大学大学院経営管理研究科を出られ、MBAを取得され、また仙台育英学園の理事長、同校の校長先生でもあります。全国高校野球での昨年の優勝、そして今年の準優勝、誠におめでとうございます。本日は、昨年の優勝を記念する写真集をお土産にいただきました。

 

10月22日(日)に、奥州市で、後藤新平顕彰会創立20周年祝賀会がありました。私も会員となっているので、出席としてハガキを出したところ、11年前に亡くなった顕彰会初代会長の父の思い出に絡めてスピーチを頼まれました。

後藤新平は、元々は医者でしたが、ご存じの通り、その後日本の政治において数えきれないほどの経歴を持っている人物です。有名なのは、日清戦争後の帰還兵の検疫業務、台湾統治のために台湾総督府の民政長官として新渡戸稲造と共に台湾の近代化に尽力したことや、関東大震災後の東京都の復興計画の立案、推進に力を注いだことです。その他にも南満州鉄道初代総裁、東京放送局初代総裁、ボーイスカウト日本連盟の初代総長、内閣でも逓信大臣、内務大臣、外務大臣などを歴任しています。水沢に全国初の公民館を建設したことでも有名で、私が子供のころは、習字や演劇、ピアノの発表会など、全部この公民館で行われました。

後藤新平の言葉でよく引用されるものに「金を残して死ぬ者は下だ。仕事を残して死ぬ者は中だ。人を残して死ぬ者は上なり」、あるいは「一に人、二に人、三に人」というのがあります。適材適所で常に最高のスタッフを従えることの重要性を説いているのでしょう。派閥均衡で必ずしもその専門でない人を各大臣に登用する現在の政治とは大違いですね。「人のおせわにならぬよう、人のお世話をするよう、そして報いを求めぬよう」という自治三訣と言われる格言もあります。この自治三訣は、ロータリークラブと相通じるものがあります。後藤新平に関する書籍が毎年複数冊出版されているというのも、現代にまで通じている人物であることを物語っていると思います。

 

20周年祝賀会でのスピーチとして、いくつかのエピソードをお話ししました。父がこの顕彰会の初代会長に就任したのが77歳の時で、創設の翌年に後藤新平ゆかりの場所を訪ねる東京都内の旅にバスで行くことになりました。バスでの往復は時間と体力が要りますよね。私は、高齢の父だけは新幹線で行くようにと進言しましたが、父からは皆で一緒に行くことに意味があると言われ、バス往復で上京することになりました。

また、父から佐野碩について興味があり、本が手に入らないかと頼まれたことがなどを挙げました。佐野碩とは、後藤新平の孫に当たり、哲学者の鶴見俊輔とは従弟の関係にあります。佐野碩の父親の弟佐野学は戦前の共産党の代表者で著名です。佐野碩は若くして左翼運動家となり、プロレタリアート演劇の演出家としてソ連に亡命し、さらにメキシコに亡命して「メキシコ演劇の父」と称されるまでになって現地で亡くなっています。父が佐野碩に関心があったのは、後藤新平のお孫さんで、よく知られていない人物だったからかもしれません。それ以来、私は、なぜ後藤新平の系譜に、佐野学、佐野碩、鶴見俊輔・和子姉弟のような左翼活動家や哲学者、歴史学者等が出ているのか、また彼らから見た祖父新平がどう映っているかにも興味を持ちました。おそらく、親族には後藤新平の特定のイデオロギーを持つことなく、緻密な調査に裏付けられた先見の明や自由な発想が遺伝していたり影響したりしているのではないかと思われます。

後藤新平顕彰会は父が77歳で会長に就任したことでも分かるように、もとより高齢者が多かったのですが、創立20年を経過して、やはり世代間の継承が課題となっているようです。私は、後藤新平の終生変わらぬ先見の明と自由な発想力をじっくりお話すれば、若い世代にも必ず通じると思う、私も顕彰会の会員ですので、微力ながら協力していきたいと話してスピーチを終えました。

これを今のわが盛岡西ロータリークラブで言えば、ロータリークラブの精神を次の世代の人にしっかり伝えていくことが大事だということですね。

この祝賀会には、来年度ガバナーになる佐藤剛ガバナーエレクトが、同じ水沢の偉人の斎藤實(まこと)顕彰会会長として出席し、後藤新平が晩年でも男の憧れに値する話をして場を和ませていました。佐藤剛君と私は、水沢高校の同級生です。

以上、後藤新平顕彰会創立20周年に出席しての感想を述べ、会長挨拶を終わります。

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