盛岡西ロータリークラブ会長コラム(23年7月~24年6月)
第13回例会 会長あいさつ「皆さんで三陸に行きませんか」(2023年10月5日)
今年から再び盛岡西ロータリークラブの会長となりました。 会長挨拶をホームぺージでもご紹介いたします。
今週は何といっても大谷翔平選手が大リーグで日本人初のホームラン王が確定した話題ですね。新聞では号外まで出ていました。大谷選手は、投手としても二けた勝利、今年のMVPは間違いないでしょう。もう一人、菊池雄星投手も11勝を挙げるなど、岩手出身のアスリートの活躍が止まらないので、われわれとしては嬉しい限りです。
さて、私のこの一週間のトピックとしては、9月30日に東京で、司法研修所卒業35周年の集まりがありました。卒業後は、裁判官、検察官、弁護士にそれぞれ道が分かれますが、35年も経つと退官して弁護士になっている同期もいました。10クラス500名の修習生がいたはずですが、出席者は180名。私のクラスでも10数名の参加者でした。10年、20年、30年と10年刻みで、京都や福井などで集まりを持ってきました。しかし、これからは寿命が尽きる前にということで5年刻みに集まることになっています。私はこの周年行事には毎回出席してきました。同じクラスには「行列のできる法律相談所」の北村晴男弁護士がいますが、彼も毎回出席しています。北村弁護士とのツーショットを家の子どもたちが喜ぶので、彼と会った時には毎回写真を撮ることにしています。
10月4日に、釜石市民ホールTETTOで、岩手県暴力団追放県民大会がありました。私は、3年前から岩手県暴力団 追放推進センターの理事長を務めていますので、主催者側になります。同センターの会長の達増県知事は欠席でしたが、釜石市長、大槌町長と並んでひな壇に座りました。アトラクションとして、南極に500日滞在取材した岩手日報の菊池記者の動画を交えた講演と、釜石あの日あの時甚句つたえ隊の震災甚句がありました。大会が始まる間に、釜石市鵜住居地区で50年以上弁護士をされ、東日本大震災の津波で自宅兼事務所が海水に浸かり、自宅を再建された藤原博弁護士宅を訪問してきました。藤原先生は、岩手弁護士会の民暴委員長だけでなく、岩手県公安委員長を歴任されましたので、大会の会場にぜひ行きたいと杖を突きながら来てくれました。センターの理事長とも旧知の仲だったようです。
せっかく釜石まで行くのだからと、前日に鵜住居の宝来館に泊まりました。着いたのは夜なので、真っ暗闇の海からザザザーという波の音だけが聞こえてきました。震災ボランティアの若者たちを泊めてごはんも食べさせる女将さんが有名になりましたね。
朝早く起きて、すぐ目の前の海を散歩しました。砂浜の根浜海岸に立って感無量でした。避難場所の標識もありました。80メートル先の裏山です。もし宿泊中に地震があったら、そこに避難しなければなりません。沿岸部はいつまでも大変なんだと思いました。旅館の敷地内には地震の際に慰霊の鐘があり、説明文にはこう書いていました。「目の前の大槌湾には未だ数千人の行方不明の人々が発見されていません。根浜海岸は徐々に元の姿に戻りつつありますが、海を愛する人々の悲しみは深く癒されることはありません。この鐘を鳴らし黙祷し海に眠る人々の魂を鎮めて頂けるようお願い申し上げます」。これを読んで、再び大震災の頃に思いを馳せ、目頭が熱くなりました。鐘の音が意外に大きく、朝6時の庭に響きました。
さて、西ロータリークラブの今年度の目標に、震災復興に資するということがあります。どうやって実現していくのか、あれこれ考える前に、みんなで三陸に行きませんか。行って、現地の人たちと交流するところからまた始めてみたいと思いました。
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