盛岡西ロータリークラブ会長コラム(23年7月~24年6月)

第44回例会 会長あいさつ「開運橋のジョニー」(2024年6月20日)

今年から再び盛岡西ロータリークラブの会長となりました。 会長挨拶をホームぺージでもご紹介いたします。

皆様こんにちは。今日は、開運橋ジョニーの照井顕さんを卓話ゲストにお迎えしました。ニューヨークタイムス紙の「2023年世界で2番目に行きたい都市もりおか」でお店を紹介され、バスセンターに新たに設立した「穐吉敏子ミュージアム」にシフトしていったん閉めたジョニーを火・水曜日限定で再開店しました。すると、ちゃんと開店日を知って、県外のみならず、海外からもからもお客さんが押し寄せるという嬉しい事態になりました。人生、何がどうなるか分からないものですね。

今日の照井さんの卓話のためにパワーポイントを作ろうと思い、今まで撮影したジョニー画像に加え、先週「取材」に行きました。すると、次から次と出てくるわ、膨大な資料が店の中にファイリングされているのです。その一端はのちに画像でお見せします。

まず、現在の開運橋のジョニーのお店入ると、おびただしい数のレコード、そして廊下まで続く本棚には図書館にもこれだけはないだろうと思われる程のジャズ関係の蔵書が下から上の段までビッシリ並んでいます。皆さん、もし火曜日か水曜日に日中時間があれば、毎週通ってジャズ本を読んでみてください。1年も通えば日本有数のジャズ博識家になれると思います。

先日6月5日に盛岡西北ロータリークラブの卓話に招待され、岩手のジャズプラス私とジャズをテーマに話してきました。この卓話で「ジョニーの挑戦」というテーマで数コマの写真を使いました。ジョニーを訪問すれば、照井さんの活動歴はまさに「挑戦」そのものだという思いを強く持ちます。

陸前高田市に「音楽喫茶・ジョニー」を開店したのが1975年。2年後、店名を「日本ジャズ専門店・ジャズ喫茶ジョニー」とします。昔からのジャズレコードファンは、アメリカジャズが中心で、日本ジャズは聴かない人が多い時代でした。まして、日本のジャズレコードはそれほど出ていませんでした。

照井さんは、78年には「ジョニーズディスクレコード」を創設し、日本のミュージシャンのレコードを作り始め、そこから怒涛の「日本ジャズ祭」というどでかいコンサートを地元で仕掛けます。あとで当時の新聞広告をお見せしますが、岩手日報2面ぶち抜き広告を行っています。陸前高田では穐吉敏子ジャズオーケストラを始め、内外の有名・無名のあらゆるジャンルの大小コンサートを開催し、また穐吉さんの全国ツアーのプロデュースもしてきました。

89年には自らシンガーソングライターとしてギター一本で岩手県民会館大ホールでのステージデビューを果たします。
その間、月刊けせん・よみうりの編集長を務め、自らミュージシャンや五木寛之さんらをインタビューして大きな記事に残しています。五木さんとは、今でも交友が続いているそうで、新刊本には五木さんのサイン入りで照井さんに送られてきています。

そんな陸前高田の押しも押されもせぬ名士が、なぜか高田を捨てて、2001年4月盛岡市に移り住んで、菜園通りのビル地下2階に「ジャズスポット陸前高田ジョニー」を開店します。03年には店名を「開運橋のジョニー」とし、のちに斜め前の現在の場所に移りました。

照井さんは、岩手県のジャズシーンを盛り上げようと、自然の屋外コンサートを10年間続け、盛岡大通りでもストリートライブを仕掛けました。ジャズ喫茶の店主が外に出て、これだけの活動を一人でやるなんて、全国では照井さんただお一人でしょう。
随筆も「盛岡タイムス」でも連載する文筆家で、独特な文体で書く書家でもあります。

照井顕さんの随筆、FMでのDJ、コンサートやライブの仕掛けは、語りつくせないほどですが、そのトークの特徴は何といっても「ダジャレ」です。知っている人は、照井さんにダジャレのネタを提供しないように気をつけて話すのですが、それでもダジャレの犠牲になること必至です。ある著名な東京のジャズ喫茶の店主で評論家の方が、照井さんのラジオ番組にゲスト出たことがありました。番組では、評論家さんは照井さんにダジャレで応酬されて、話す気力が萎えて言葉少なになったのを実際にラジオで聴いたことがあります。よほど照井さんの思うつぼにハマったのだと思います。

照井さんと言えば、アメリカ在住のジャズピアニスト穐吉敏子さんとの長年の親交があります。信仰と言ってもいいくらいです。世界中の穐吉さんに関するレコード、書籍を蒐集し、もちろんその数は世界一でしょう。そして遂に念願の穐吉敏子ミュージアムをバスセンタービル3階に2022年10月オープンしました。続きのフロアにはカフェバーWest38というライブスペースがあり、地元の若手を中心に演奏活動が行われています。

さあ、この位前触れを話しておけば、照井さんの卓話を十分に楽しめると思います。
開運橋のジョニーには、タモリさんや達増拓也知事まで訪れるに至りました。皆さんもぜひ盛岡名物の開運橋のジョニーに足をお運びください。

さて、この一年間、当クラブの会長として、毎回会長挨拶を行ってきました。一年間の会長としての活動は、この挨拶を考えるだけで精一杯で、あまりロータリー本来の活動に触れる機会が少なかったことを大いに反省しています。ロータリー活動については来年度以降、しっかり考えて再来年度の60周年に向かっていこうと思っています。
昼例会での会長挨拶はこれが最後となります。一年間、どうもありがとうございました。

 

 

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