盛岡西ロータリークラブ会長コラム(23年7月~24年6月)

第32回例会 会長あいさつ「東日本大震災とロータリークラブの目的」(2024年3月14日)

今年から再び盛岡西ロータリークラブの会長となりました。 会長挨拶をホームぺージでもご紹介いたします。

今週の3月11日は、東日本大震災から13年目となりました。この日が近づくと、あの日はどこで大地震に遭ったか、その日やそれから数日どう過ごしたか、被災地の支援に赴いた時のこと、知り合いで亡くなった人など、いろいろと思い出します。本当に多くの犠牲が出ました。その犠牲から、今後の対策や心のケアを教訓として学び伝えていく必要があると思います。津波から町を守る、関連死を含む命を守る、倒壊しない家を作る、避難路を作る、避難所をストレスのない状態にする、コミュニティを守る、できるだけ被災前の環境に戻す、学校教育を早期に復活させる、地元自治体の職員の心をケアする等、多くの教訓から生まれた対策が施されなければなりません。被災地に行けば、震災遺構や津波伝承館など、生々しい被害の実態を体験できます。しかし、被災地から離れた内陸の盛岡や、被災県以外の人たちはどうすればいいのか。被災者に寄り添うといっても具体的にどうすればいいか、考え続ける必要があると思います。

東日本大震災では、世界中のロータリークラブから多額の寄付があったと聞いています。当時、私はロータリークラブを脱会していましたが、ロータリーではそのお金をどのように使ったらよいかの議論があり、お金が全然使われていないという話を、偶々あるロータリアンから小耳に挟んだため、そんな勿体ないことがあっていいのかという思いから、当クラブに再度入会し今日に至っています。

さて、ここで今一度、ロータリーの目的を確認しておきたいと思います。ロータリーの目的は、毎月頂いている「ロータリーの友」に必ず掲載されています。3月号では6頁に、「世界に希望を生み出そう」という今年の会長テーマと「四つのテスト」の間に掲げられています。読み上げてみます。

「ロータリーの目的は、意義ある事業の基礎として奉仕の理念を奨励し、これを育む(はぐくむ)ことにある。具体的には次の各項を奨励することにある」として、4項目が書かれています。

第1 知り合いを広めることによって奉仕の機会とすること。

第2 職業上の高い倫理基準を保ち、役立つ仕事はすべて価値あるものと認識し、社会に奉仕する機会としてロータリアン各自の職業を高潔なものにすること。

第3 ロータリアン一人一人が、個人として、また事業および社会生活において、日々、奉仕の理念を実践すること。

第4 奉仕の理念で結ばれた職業人が、世界的ネットワークを通じて、国際理解、親善、平和を推進すること。

以上の4項目を読むと、まるで日本国憲法の前文のような崇高な理念を感じます。特に、第2項は、国会議員の皆さまにも読んでいただきたいところです。

東日本大震災とロータリーの目的を繋ぐのは、社会奉仕の理念の実践にあることが分かります。ロータリーの目的には、この社会奉仕の理念を実践するための方策が書かれています。知り合いを広める、職業上の高い倫理基準を保つ、各自の職業を高潔なものにする、個人としても事業や社会生活においても、日々奉仕の理念を実践する、ロータリーの世界的ネットワークを通じて国際理念、親善、平和を推進する。

私も13年目を迎えた東日本大震災を機会に、ロータリーの目的を学び直す機会を頂いたと思っています。残りの任期は、このテーマを考え続けていきたいと思っています。

さて、今日は盛岡市内8クラブの内、当クラブを除く7人目となる会長卓話が予定されています。当クラブの子クラブである盛岡西北ロータリーの山口  会長です。今日は宜しくお願いします。

これで会長挨拶を終わります。

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